不器用な恋愛


『私立聖党蘭学園』


そうあった。



あたしが今日から通うこの高校は―……


超お金持ち学校。


憂鬱……。

規則とか…
言葉使いとか…

決められてたら真面目に嫌。

ハァ……。



「優雅、おはよう!」


………?

名前を呼ばれた?
誰?


後ろを振り向くと…



「あっ……莉凪。」

「元気にしてた?」


この不機嫌な顔をしてるあたしに笑顔を向けてるのは―…

華園莉凪(ハナゾノマリナ)

小学校からの仲。
優しいあたしの親友。



「この顔のどこが元気?」

「……だよね(汗)」


笑顔が苦笑いに変わる。



「まぁ、入ろう!」

「………うん。」

「元気出そうよぉ〜」

「無理…。」



こんな日に明るい方があたしはおかしいと思う―……



嫌だなぁ………。






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