不器用な恋愛
「碧壱優雅さんかな?」
「……はい。」
「やはり。お母さんにそっくりで綺麗な女性になったんですな!」
「母を知ってるんですか?」
「もちろん!お父さんも知ってるよ…2人とも素晴らしい人だ。」
素晴らしい人……。
「外国からはお帰りにはなられてるのかな?」
「いいえ。
3年は帰ってきていません。」
「そんなにか!?」
「はい。」
いちいちリアクションがでかいんですけど。
父親がこれなら娘もあーなるね…。
「帰ってこられたら是非とも挨拶したいから教えてもらえるかな?」
嫌だし。
でも……
「わかりました。」
「そうか!良かった良かった!じゃあ楽しんでくれたまえ!」
父親が遠くに行った瞬間
「碧壱さん、貴女は何者なの?」
「別に普通の人。」
「どこがよ!私のお父様をあんなにヘコヘコさせておいて…普通の人なわけないでしょ!?」
あぁぁぁーッッ!!
うるさいなぁッッ!
「ってか別にどうだっていいでしょ?冠善さんが知る必要はないから。」