ありがとうを、どうしても。
「いきなりごめん。だけど、これからは俺がお前を守ってやるよ。だから、俺と付き合ってほしい。」
ドキドキと鳴り止まない心臓。
「わっ、わたしも!わたしも、横井君のこと好きです…っ」
そんなわたしの言葉に、反応するかのように、ギュッと抱きしめられている力が強くなる。
だけど、そんな時。
わたしには、一つの疑問が浮かんだ。
それは…、
「横井君は、私のどこを好きになってくれたの?」
ということ。
私がそう質問すると、横井君はソッと私から体を離した。
そしてぶっきらぼうに、
「優しいとこ。可愛いとこ。誰にでも、笑顔で接してるとこ。いつも、真面目にノート写してるとこ。消しゴム拾ってくれるとこ。数えきれねーほど、あるけど?」
と、わたしの顔を見て、少し意地悪に微笑んだ。
「そっちは?俺のどこを好きになってくれたの?」