ありがとうを、どうしても。
「わ、わたしは…」
「なに?」
無駄に近い横井君との距離。
それにドキドキして、
思うように声が出ない。
だけど、伝えたい。
この想いを…。
「ありがとう、今日は助けてくれて。」
「え?あぁ、おう。気にすんな」
そう言って、わたしの頭をワシャワシャと撫でる横井君。
「んで、どこ?」
「そういうところだよ。」
「…は?」
「優しくて、かっこよくて。なにより、そうやって、わたしを笑顔にしてくれるところ。わたしね、横井君がそばにいてくれるだけで、とても嬉しくて。隣の席になれた時、泣きそうなほど嬉しかったんだ。」
ホロホロと、
こぼれ出す自分の本音。