ありがとうを、どうしても。


「え?…あ。」


そんな横井君の言葉に、しどろもどろになる夏実。


そして、不安げに私の顔を覗き込むと、


「ごめんっ!!もしかして傷つけた?」


と、手を合わせてそう謝ってきた。


「えっ、あ、うん。」


夏実に謝ってもらって少しスッキリしたのと、横井君に自分の気持ちがばれていたということの恥ずかしさ。


そして、…嬉しさ。


そんないろんな気持ちが混じって、少しパニックになる。


< 9 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop