俺は、お前がいいんだよ。【番外編】
*真夏の勉強会
夏休みが始まって、数日が経った。
今日は、午後に由依がやって来る。
親戚の人から野菜がたくさん送られてきたらしく、それを…おすそ分けに来てくれるのだ。
由依が家に来るということで、昨日の夜から楽しみにしていた俺だけど……
「陽希、ここは…どんな解釈すればいいわけ?」
「…………。」
「あっ、ハル!この計算式って、これでいいの?」
「……お前ら、もう少し自力でやれよ。さっきから俺に聞いてばっかりじゃねぇか。」
ただ今、絶賛…不機嫌中。
なぜなら、誠と哲也(テツヤ)が朝っぱらから俺の家に押しかけてきたからだ。
ちなみに、哲也は中学時代に同じクラスで、仲が良かったヤツだ。
「いや、自力でやっても無理だから陽希のとこに来たんだって。なあ、哲也。」
「そうそう!俺ら3人の中ではハルが一番…頭いいんだからさ。」
そういう問題じゃねぇんだよ。