俺は、お前がいいんだよ。【番外編】
「あっ、陽希…!」
俺に気付いた由依は、少し照れくさそうに笑いながら小さく手を振る。
その姿を見ただけで、俺まで笑みが零れた。
水色とグレーのチェック柄の半袖ブラウスに、白のフワリとしたスカート、そして麦わら帽子。
今日も、可愛すぎだろ。
由依の了承があろうが無かろうが、あの二人と会わせたくねぇな…マジで。
「ご、ごめんね…午後に行くって言いながら、午前中に来たりして…。午後、急に用事が出来て来られそうに無いから、来ちゃったんだ…。」
「そ、そうか…。」
ということは、あまり長居も出来ないのか。
由依と過ごせる時間を楽しみにしていただけに、残念に感じてる自分がいた。
「電話しようと思ったんだけど、陽希…今日はずっと家に居るって言ってたから大丈夫かなと思って…。」
「ああ、全然平気!由依なら、いつ来ても大歓迎だから。」
アイツらとは違う。
由依は特別だし。