俺は、お前がいいんだよ。【番外編】

「そ、そうなんだ…。でも、せっかくみんなで集まってるところに、お邪魔するのも……」


「全然構わねぇよ。というか、由依にお願いがあるんだけど……」


「私に…?」


由依は不思議そうに首を傾げる。


気は進まないものの、俺は言葉を続けた。


「今、部屋に来てる中学時代の同級生が、由依を見たいって言ってるんだ。一応、由依の了承が得られたら…ってことにしてあるんだけど、どうする…?」


「えっ…」


ビックリした表情で固まる由依。


少し間を置いた後、首を縦に振った。


「う、うん…いいよ。」


「そっか、無理に会わなくてもいいけど…」


「大丈夫だよ!無理してるわけじゃないから。」


なるべく、断る方向へ話を進めたかったんだが、ダメだったか…。


まあ、こうなれば…きちんと紹介しよう。


「それじゃあ、由依…こっち。誠たち、俺の部屋にいるから。」


由依の手を握った俺は、自分の部屋へと向かった。


< 21 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop