俺は、お前がいいんだよ。【番外編】
「そ、そうなんだ…。でも、せっかくみんなで集まってるところに、お邪魔するのも……」
「全然構わねぇよ。というか、由依にお願いがあるんだけど……」
「私に…?」
由依は不思議そうに首を傾げる。
気は進まないものの、俺は言葉を続けた。
「今、部屋に来てる中学時代の同級生が、由依を見たいって言ってるんだ。一応、由依の了承が得られたら…ってことにしてあるんだけど、どうする…?」
「えっ…」
ビックリした表情で固まる由依。
少し間を置いた後、首を縦に振った。
「う、うん…いいよ。」
「そっか、無理に会わなくてもいいけど…」
「大丈夫だよ!無理してるわけじゃないから。」
なるべく、断る方向へ話を進めたかったんだが、ダメだったか…。
まあ、こうなれば…きちんと紹介しよう。
「それじゃあ、由依…こっち。誠たち、俺の部屋にいるから。」
由依の手を握った俺は、自分の部屋へと向かった。