俺は、お前がいいんだよ。【番外編】
「…陽希、あの……私たちもプールに入ろっか。」
「そうだな。いつまでも、ここで立ってても暑いだけだもんな…。入るか!」
「うん…」
柔らかい笑顔で頷く由依の手を握ったまま、プールサイドを歩く。
男が出来るだけ少ない場所を選んで、プールの中に二人で入った。
「気持ちいいね…!」
「そうだな。」
本当に気持ちいい。
たくさんの人で賑わうわけだよな。
「由依は、今まで…こういう場所に来たことあるの?」
「うん。恵理子に誘われて何度かあるよ!市民プールとかも行ったことある。私も恵理子も泳いだりするの好きだから。」
「へぇ、そうなんだ…。」
今まで、男に声を掛けられなかったのが不思議だ。
それにしても、由依…泳ぐの好きだったのか。
また新たな一面を知ることが出来て、嬉しく思う自分がいた。