俺は、お前がいいんだよ。【番外編】
「陽希は、レジャープールとか…柏木君たちと遊びに行ったことあるの?」
「俺は、中学の時に一度だけ…かな。人が多いところは、あまり行かなかったから。でも、今日は…由依が一緒だから楽しみにしてた。」
周囲の男の目や、馴れ馴れしく俺に声を掛けてくる女たちの存在は鬱陶しいけど、それよりも由依が傍にいることに対する嬉しさが大きい。
本当に来て良かった。
「私も、楽しみだったよ…。昨日、ワクワクして直ぐに寝付けなかったくらい…。」
「実は…俺も。」
「そっか…。陽希も…だったんだね。」
「ああ。」
二人でクスリと笑う。
由依との時間、すげぇ癒やされる。
頬を緩ませながら、しばらく由依と混み合うプールの中を歩いていたけれど…
ふと由依を見ると、ウォータースライダーの方をチラチラと見ているのに気付いた。