俺は、お前がいいんだよ。【番外編】
「最近…思うんだけどさ、由依って…ものすごく素直になったよな。」
気持ちをストレートに言葉にすることが多くなってると思う。
もちろん、素直じゃない由依も好きなんだけど、思ってることを素直に話してくれるのは、とても嬉しい。
「ほ、本当に…?」
「ああ。」
ゆっくり赤い顔を上げた由依は、柔らかく微笑んだ。
「私、いつも“素直になりたい”と思ってるから、そう言ってもらえるの…すごく嬉しい。私が素直になれてるなら、それは…間違いなく陽希のおかげだよ…。」
「……っ…」
由依の笑顔と言葉の威力、半端ない。
心臓が凄まじいドキドキで破裂しそうだ。
「陽希……?」
固まる俺を、由依は少し不安そうに見つめる。
そんな彼女の唇を静かに奪った俺。
深く口付けた後、ゆっくりと唇を離した。