Double Cool
「…修司?」
「ああ、おはよう」
「…おはよう」
やっと彼が返事を返してくれたことに、美澄は小さく安堵の息を落とす。
「シャワー、まだだろ?」
「え?あ、うん」
「ごめん、実はまだ朝食の支度ができてなくって、美澄がシャワーを浴びてる間に軽く支度をしておくから、行っておいで?」
「いいよ、今日くらい私が作るし」
「俺は休みだけど、お前は今日仕事だろ?」
「まあ」
朝、シャワーを一緒に浴びようと言っていたのではなかったか。
彼女にしてみても、冗談半分本気半分、ピロートークの一つだったので特にこだわるところではなかったけれど、なぜかその時は修司を一人残すことがいやで、朝の爽やかな空気には不似合いな誘いをかける。
「修司も、一緒に浴びない?」
「……いや、俺は後でいいよ。お前と一緒にシャワーなんて浴びてたら、それだけじゃすまなくなるし」
「もう」
いつもの会話、いつものやり取り、それなのに、それが妙に空々しいなんて。
上滑りな会話。
それ以上言い募る言葉もなく、美澄は言われるままにおとなしくシャワーへと向かう。
ガタッと椅子から立ち上がる気配に、
「修司、やっぱり朝ご飯、いいよ」
「いや…、一日の始まりは朝食からだよ。でも、今からだと簡単なものしか作れないけど、それでもいいかな」
美澄に否やがあるはずもない。
「…うん、いつもありがとう。お願いします」
「ああ、おはよう」
「…おはよう」
やっと彼が返事を返してくれたことに、美澄は小さく安堵の息を落とす。
「シャワー、まだだろ?」
「え?あ、うん」
「ごめん、実はまだ朝食の支度ができてなくって、美澄がシャワーを浴びてる間に軽く支度をしておくから、行っておいで?」
「いいよ、今日くらい私が作るし」
「俺は休みだけど、お前は今日仕事だろ?」
「まあ」
朝、シャワーを一緒に浴びようと言っていたのではなかったか。
彼女にしてみても、冗談半分本気半分、ピロートークの一つだったので特にこだわるところではなかったけれど、なぜかその時は修司を一人残すことがいやで、朝の爽やかな空気には不似合いな誘いをかける。
「修司も、一緒に浴びない?」
「……いや、俺は後でいいよ。お前と一緒にシャワーなんて浴びてたら、それだけじゃすまなくなるし」
「もう」
いつもの会話、いつものやり取り、それなのに、それが妙に空々しいなんて。
上滑りな会話。
それ以上言い募る言葉もなく、美澄は言われるままにおとなしくシャワーへと向かう。
ガタッと椅子から立ち上がる気配に、
「修司、やっぱり朝ご飯、いいよ」
「いや…、一日の始まりは朝食からだよ。でも、今からだと簡単なものしか作れないけど、それでもいいかな」
美澄に否やがあるはずもない。
「…うん、いつもありがとう。お願いします」