恋するBread*それでもキミが好き
会社を出て少し歩くと、昼間はジョギングをしている人や家族連れなんかがのんびりすごす公園がある。
その中にあるベンチに座っていた女性が、俺たちの姿を見つけてスッと立ち上がり手を振った。
それに答えるように、俺も大きく手を振る。
「なんでおまえが手振ってんだ」
遠くからは一度だけ見たことがあったが、近くで見たのはこれが始めてだ。
目がクリッとして真ん丸くついでに顔も小さくて丸い。短い髪がよく似合う小柄で素朴な可愛らしさがある。
「俺の後輩でふじむ……」
「自分、藤村哲哉です!高瀬さんにはいつも大変お世話になってます!」
この子があの、純粋に一途に真っ直ぐ高瀬さんを好きになったという、美緒ちゃん。
「松永美緒です。よろしくお願いします」
そう言って差し出す彼女の右手を握ると、あのときの高瀬さんの話を思い出して、なんか、なんか……。
「え、ちょっと、なんで泣いてるんでしょうか?」
「あぁぁぁすいません、つい」
チラッと高瀬さんを見ると、クスクス笑っていた。
その中にあるベンチに座っていた女性が、俺たちの姿を見つけてスッと立ち上がり手を振った。
それに答えるように、俺も大きく手を振る。
「なんでおまえが手振ってんだ」
遠くからは一度だけ見たことがあったが、近くで見たのはこれが始めてだ。
目がクリッとして真ん丸くついでに顔も小さくて丸い。短い髪がよく似合う小柄で素朴な可愛らしさがある。
「俺の後輩でふじむ……」
「自分、藤村哲哉です!高瀬さんにはいつも大変お世話になってます!」
この子があの、純粋に一途に真っ直ぐ高瀬さんを好きになったという、美緒ちゃん。
「松永美緒です。よろしくお願いします」
そう言って差し出す彼女の右手を握ると、あのときの高瀬さんの話を思い出して、なんか、なんか……。
「え、ちょっと、なんで泣いてるんでしょうか?」
「あぁぁぁすいません、つい」
チラッと高瀬さんを見ると、クスクス笑っていた。