恋するBread*それでもキミが好き
ーー

『高瀬さんのことが好きです……』


デートがしたいと言われたときから、彼女の気持ちに気づいていた。

彼女の手が触れた時、ドキドキしていたのは俺の方だ。

こんなにも全力で、嘘のない言葉で真っ直ぐぶつかってくれたのは初めてで、でも……。

余計なことばかり考えて、自分の気持ちがハッキリしないまま美緒ちゃんの思いに答えたとして、彼女は幸せになれるのだろうか。


『……美緒ちゃんのことは好きだけど、でも……ごめん』


俺を見つめる目が、あまりにも眩しくて


その瞳から

目を逸らした。



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