恋するBread*それでもキミが好き
それから一時間後の20時。

ーーピンポン

家のインターフォンが鳴った。

まさか……。
そう思ったとき、母の大きな話し声が二階まで聞こえてきた。


「あら~久しぶりじゃない。すっかり綺麗になっちゃって」

階段を降りると、そこには真紀がいた。

「じゃーおばさん、お邪魔します」

「はいはい、ゆっくりしてってね」

電話を切った後、すぐ来てくれたんだ。


「真紀、どうして?」

部屋に入ると、真紀はベッドの上に腰掛けた。

「どうしてって、大事な幼馴染みが悩んでるみたいだったからさ。明日仕事休みだし」

そう言って笑ってる真紀の顔を見たら、また涙が零れてきた。


< 97 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop