恋するＢｒｅａｄ＊それでもキミが好き

「それでなに？元カノが美人だからって理由で、このまま諦めるの？」

「そういうわけじゃないけど、なんかこのままがんばってていいのかな……って。高瀬さんは優しいから言わないだけで、本当は迷惑だったらどうしようって、急に怖くなったの」


前の彼氏には『おまえの気持ちが重い』っていう理由で振られて、高校生のときに好きだった人には『追いかけられると逃げたくなる』って言われたんだった。


「確かに美緒は全力すぎるところがあるし、それをウザイと感じる男もいるかもしれない。だけどさ……」

真紀が真剣な表情で私を見つめた。

「高瀬さんはさ、気持ちはハッキリしないけど美緒を好きだって言ってくれたんでしょ？」

「……うん」


「じゃー高瀬さんがそう言ってくれたことは嘘だって思うの？

メールが嬉しいって言ってくれたことも嘘？

思ってもいないことを口にするような人なの？

他の男から美緒を連れ出してくれたのは、計算？

美緒に向けられた笑顔は作り物？

人を見た目で、判断するの？」