あなたもいじめについて考えてみませんか？（実話）
ある日、学校での生活の様子を聞いたところ、彼女はこう言った。
「男子が先生の見ていない時にいじめてくるし、ホームルームでも特にうるさい。みんな自分のことを嫌っている。もう嫌だ。」
MKちゃんを取り巻く環境は小学校と同じだ。やはりいじめを受けている。ただ、幸いにも女子の友達が２人できたようだ。
私は彼女がとても心配だ。私が大丈夫なのか聞くと彼女はいつも決まってこう答える。
「大丈夫、俺はもうこんなことには慣れているから。」
頼むからそんなことを言わないでくれ、私が悲しくなってしまう。私はMKちゃんが泣いたところを見たことがある。人目に隠れて１人で泣いていた。何もないかのように、ひどい扱いを受けても相手の目の前では平然としているが、１人で泣いている。過去に受けたいじめについて、彼女は誰にも相談をしていない。悲しいのであれば、１人で抱え込まないでほしい。私やMNちゃん、親だったり、あなたの味方はたくさんいるというのに。
小学校の頃からよく２人で下校しているが、今日いじめを誰々から受けた、という話やMKちゃんが過去に受けたいじめについての話をしながら帰ったことが何回かある。もちろん、いつもそんな暗い話をしながらではないが、話を聞けば聞くほど彼女を哀れに思った。彼女は何も悪いことはしていない。彼女をいじめる相手の意図が私にはどうも理解できなかった。
< 5 / 7 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop