片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
休み明け、主任とどんな顔をして会えばいいのか迷った。
朝礼が終るとツカツカと革靴の踵をかき鳴らし主任が歩み寄って来る。
「おーい。久保川。この間の企画書の件で話がある。来い」
「あ、はい」
主任が私を執務室に連れ込むと急いでドアを閉めた。
「ちゃんとプロポーズの返事は考えてくれたか?久・保・川」
「返事?企画書の件は・・・?」
「ない。あのままお前の案で通すからプレゼン準備しとけ」
「ありがとうございます」
私は主任にお礼を言うと軽く頭を下げた。
「企画書の件よりも返事をくれ」
主任は苛立ったように私に詰め寄る。
「そう言われても・・・」
語尾を濁すと主任は益々不機嫌な表情になっていく。
「お前だって…早く結婚したいんだろ?」
主任は私の背中をドアに押し付けた。
彼の麝香の香水が鼻腔を刺激する。
朝礼が終るとツカツカと革靴の踵をかき鳴らし主任が歩み寄って来る。
「おーい。久保川。この間の企画書の件で話がある。来い」
「あ、はい」
主任が私を執務室に連れ込むと急いでドアを閉めた。
「ちゃんとプロポーズの返事は考えてくれたか?久・保・川」
「返事?企画書の件は・・・?」
「ない。あのままお前の案で通すからプレゼン準備しとけ」
「ありがとうございます」
私は主任にお礼を言うと軽く頭を下げた。
「企画書の件よりも返事をくれ」
主任は苛立ったように私に詰め寄る。
「そう言われても・・・」
語尾を濁すと主任は益々不機嫌な表情になっていく。
「お前だって…早く結婚したいんだろ?」
主任は私の背中をドアに押し付けた。
彼の麝香の香水が鼻腔を刺激する。