片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「彼岸花か・・・」
敦司様は悄然とした様子で彼岸花を見ると話始めた。
「そう言えば、奈都也君を説得した時も庭には彼岸花が咲いていた」
「敦司様は父さんの不倫をご存知なんですか?」
「知っている。その相手が誰かも知っているよ。冬也君」
「誰…ですか?俺の知っている人ですか?」
敦司様は口を固く閉じて一瞬戸惑ったように瞳を伏せた。
「君の妻の夏芽さんの母親の久保川敦美さんだ」
「えっ!?嘘…だろ?」
「嘘じゃない。奈都也君本人、緑川家の人間は皆気づいていたよ。
でも、気づいたのは挙式披露宴当日。皆、気づいていない振りをして君達の結婚を祝福した。
奈都也君も神宮寺家の令嬢・愛さんと結婚し、二人のコトはもう昔の話だが。
他の誰かに話される前に冬也君には話したいと言う家元の意思を継ぎ、君に話をした。夏芽さんがこのコトを知っているかは分からないが。夏芽さんに話すのは冬也君の意思に任せる」
「そんなコト夏芽には話せません」
俺の父さんとお義母さんが不倫していたなんて。
「口が裂けたって言えません」
「そうだな」
敦司様は悄然とした様子で彼岸花を見ると話始めた。
「そう言えば、奈都也君を説得した時も庭には彼岸花が咲いていた」
「敦司様は父さんの不倫をご存知なんですか?」
「知っている。その相手が誰かも知っているよ。冬也君」
「誰…ですか?俺の知っている人ですか?」
敦司様は口を固く閉じて一瞬戸惑ったように瞳を伏せた。
「君の妻の夏芽さんの母親の久保川敦美さんだ」
「えっ!?嘘…だろ?」
「嘘じゃない。奈都也君本人、緑川家の人間は皆気づいていたよ。
でも、気づいたのは挙式披露宴当日。皆、気づいていない振りをして君達の結婚を祝福した。
奈都也君も神宮寺家の令嬢・愛さんと結婚し、二人のコトはもう昔の話だが。
他の誰かに話される前に冬也君には話したいと言う家元の意思を継ぎ、君に話をした。夏芽さんがこのコトを知っているかは分からないが。夏芽さんに話すのは冬也君の意思に任せる」
「そんなコト夏芽には話せません」
俺の父さんとお義母さんが不倫していたなんて。
「口が裂けたって言えません」
「そうだな」