片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「俺達、何処に住んでると思ってんだ?」


「タワマン」


「タワマンでも50階のセレブが住むフロアだぞ」
私達はダイニングテーブルの椅子に向かい合わせに座り、カップ麺を啜った。

冬也は私の作った夕食のカップ麺に不満顔。

「セレブの仲間入りしたから、カップ麺は食べちゃいけないの?」

「食べるなとは言わないけど・・・」


「それよりも誰に貰ったんだ?あの薔薇」

「星苑さん」

私は歌舞伎町のホストから貰ったとは言えず、星苑さんの名前を出した。


「弁護士の星苑さんか・・・ソイツとは俺と結婚してからも会ってるのか?」


冬也の声には苛立ちが混じっていた。

最近ゲームのプレイ時間が減り、星苑さんとは、結婚以来全く会っていない。



「一応」

「そうか・・・」




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