片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
星苑さんから夏芽へのプレゼントとは、何てキザなヤツだーーー・・・


俺はカップ麺を食べ終えて薔薇の花束をジッと見つめた。


薔薇の花束の次はフラワーベースが気になった。


「このフラワーベースって・・・」


「フラワーベースって何?」


「花瓶だ花瓶」


「あ…これは・・・」
夏芽は言葉尻を濁して瞳を泳がせて二の語句を考えていた。


「これも貰ったのか?」


「まぁ、そう言うコト」



「これって…バカラのアルクールだよな」


「アルクール?」


「バカラはフランスの高級クリスタルブランド。アルクールはそのバカラを代表するシリーズだ。この大きさだと20万以上がするぞ」



「ええ~っ!?」


「星苑さんって・・・どこかの御曹司か?」


「まぁ、一応」


「一年後、俺と離婚したら、その星苑さんと再婚するのか?」


「それは・・・どうかな?」

「だって、その星苑ってヤツはお前に本気だぞ。本気でなきゃ、こんな50本の真紅の薔薇の花束をプレゼントしない」

「これって50本あるんだ・・・冬也、いつ数えたの?」


「束の大きさで見りゃ分かる」


「男性は女性によく真紅の薔薇の花束をプレゼントするけど、どう言う意味合いがあるの?」


「そうだな。薔薇は色や本数で意味が意味違って来る花。
50本だと・・・『偶然の出会い』二人の出会った瞬間を大切して・・・その星苑はお前にプロポーズしてるともとれる」


「プロポーズ?人妻なのに??」

「そうだ」

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