片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「俺の口から言うのは何ですが・・・拓真さんは子供のコトでずっと悩んでいました」
「それは小陽から訊いた。不妊の原因は自分にあると。子供のコトに関してはこちらの方が申し訳ないと思っている」
「不妊の原因は小陽さんにあるのではなく、拓真さんに原因があるんですよ。
小陽さんは夫である拓真さんを気遣って敦司様にそう話したんだと思います」
「そうか・・・だから・・・拓真君は私を遠ざけたのか」
伊集院様は拓真さんの今までの態度に納得いったようだ。
「私も小陽さんの口から訊きました。二度人工授精で妊娠したと。でも、二度とも流産してしまって。一度目の妊娠は一人、二度目の妊娠は双子だったと訊きました。3匹の犬は二人にとって失った子供達の代わり身なんです」
「・・・多分妻も知らないと思う。二人共ずっと辛い思いをしていたんだな」
伊集院様の瞳は涙ぐんでいた。
「拓真さんは政治家の名家である伊集院家の小陽さんを妻に迎えた時から、ずっとプレッシャーと戦って来ました。
だから、何も言えなかったんです。
でも、もう限界なんだと思います。敦司様がお二人に手を差し伸べてあげて下さい」
「しかし、二人共、会ってくれそうにない・・・」
「俺と夏芽もご一緒します」
私と冬也はお互いに頷き合った。
このままだと二人は全てを捨てて、外国に行ってしまう。
「それは小陽から訊いた。不妊の原因は自分にあると。子供のコトに関してはこちらの方が申し訳ないと思っている」
「不妊の原因は小陽さんにあるのではなく、拓真さんに原因があるんですよ。
小陽さんは夫である拓真さんを気遣って敦司様にそう話したんだと思います」
「そうか・・・だから・・・拓真君は私を遠ざけたのか」
伊集院様は拓真さんの今までの態度に納得いったようだ。
「私も小陽さんの口から訊きました。二度人工授精で妊娠したと。でも、二度とも流産してしまって。一度目の妊娠は一人、二度目の妊娠は双子だったと訊きました。3匹の犬は二人にとって失った子供達の代わり身なんです」
「・・・多分妻も知らないと思う。二人共ずっと辛い思いをしていたんだな」
伊集院様の瞳は涙ぐんでいた。
「拓真さんは政治家の名家である伊集院家の小陽さんを妻に迎えた時から、ずっとプレッシャーと戦って来ました。
だから、何も言えなかったんです。
でも、もう限界なんだと思います。敦司様がお二人に手を差し伸べてあげて下さい」
「しかし、二人共、会ってくれそうにない・・・」
「俺と夏芽もご一緒します」
私と冬也はお互いに頷き合った。
このままだと二人は全てを捨てて、外国に行ってしまう。