片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
俺はあずきとショコラのリードを握り、散歩の手伝いをした。


「ダニエルのヤツ…以前にも増して力が強くなっちまってる。油断したらこっちが引っ張られるぜ」


「そんなダニエル達の散歩を小陽さんに任せていたのは誰ですか?」


俺は軽く皮肉を込めて問いかけた。


「それは俺に対する嫌味か?冬也」


「そうですよ」


拓真さんは軽く笑って立ち止まった。
俺も立ち止まり、暫し、海を見つめて休憩する。


「拓真さんと小陽さんって恋愛期間なく、結婚したんでしたよね」


「ん、あ・・・半分周りから強制的に結婚させられたようなもんだったから・・・」


「じゃHって…結婚してからしたんですか?」


「朝っぱらからなんだよ!?酔ってんのか?冬也」


「俺達は実は偽装結婚で・・・ようやく昨日の夜、両想いだって分かったんです」


「偽装結婚?お前らには何かあると思ったが…そう言うコトか・・・」


「小陽のヤツ…俺が初めてでさ。結婚初夜はバスルームに立てこもられ、その後も邪魔が入って、結婚の準備期間を入れたら・・・初Hするまで3ヵ月かかったよ」

5年も待った上に俺・・・俺は後3ヵ月も待たされるのか?

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