片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「冬也さんが奈都也さんのようなオトコだったら、どうしようかと思った。俺は夏芽姉ちゃんが大好きなんだ。
父さんと母さんが離婚して、父さんは自分の事業を継ぐ跡取りとして一旦は引き取ったけど、再婚して、再婚相手との間に息子が誕生したら、あっさりと俺を母さんに返した。
父さんにとって俺は後継者と言う保険だった。
母さんは俺を奈都也さんと重ねた。二人の離婚の原因は俺の存在で、姉ちゃんには辛い思いさせたのに。
姉ちゃんは俺に凄く優しかった」
「・・・」
颯君がグラスを揺らすと水割りの中の氷をカラッと音を立てた。
「夏芽は優しいのか・・・」
「母さんがどんな思いで二人の結婚を許したのか分からないけど。今でも、奈都也さんが忘れられないのかな?」
「俺にも分からない。一つ言えるコトは父さんは再婚して別の家庭を築いている」
「知っているよ。相手は名家の神宮寺家の令嬢だ。歳甲斐もなく若い嫁さんを貰っていい気なもんだ」
颯君は勢いよく水割りを飲み干して足を組み換えた。
「冬也さんがいい人みたいだ。でも、夏芽姉ちゃんを泣かしたら許さないから・・・」
父さんと母さんが離婚して、父さんは自分の事業を継ぐ跡取りとして一旦は引き取ったけど、再婚して、再婚相手との間に息子が誕生したら、あっさりと俺を母さんに返した。
父さんにとって俺は後継者と言う保険だった。
母さんは俺を奈都也さんと重ねた。二人の離婚の原因は俺の存在で、姉ちゃんには辛い思いさせたのに。
姉ちゃんは俺に凄く優しかった」
「・・・」
颯君がグラスを揺らすと水割りの中の氷をカラッと音を立てた。
「夏芽は優しいのか・・・」
「母さんがどんな思いで二人の結婚を許したのか分からないけど。今でも、奈都也さんが忘れられないのかな?」
「俺にも分からない。一つ言えるコトは父さんは再婚して別の家庭を築いている」
「知っているよ。相手は名家の神宮寺家の令嬢だ。歳甲斐もなく若い嫁さんを貰っていい気なもんだ」
颯君は勢いよく水割りを飲み干して足を組み換えた。
「冬也さんがいい人みたいだ。でも、夏芽姉ちゃんを泣かしたら許さないから・・・」