片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
**********
夏芽は直属の上司の三枝部長に退職届を提出した。
三枝部長から夏芽の退職を訊いた稜真が俺達を社長室に呼んだ。
「夏芽さんも退職するのか・・・」
「言っとくけど、夏芽はおめでたじゃないからな」
「それは残念だ。俺と奈那子の二人目と同級生になるのに」
「寂しくなるな」
柾貴が俺と夏芽にコーヒーを出してくれた。
「年末までにここに居る皆がこの会社を去るんだな・・・」
「えっ!?柾貴も退職するのか?」
「作家と秘書の二足の草鞋を履いて、ずっとやって来たが、さすがにカラダが持たなくなって。作家一本で頑張ろうと思う」
「そうか・・・」
「俺は柾貴を『星凛堂』に引っ張って行きたかったけど。だって、俺の秘書は柾貴しか務まらないと思う」
「俺の親父が稜真の秘書になるし、稜真がしっかりしてなくても親父が秘書なら安泰だ」
「まさか、兄貴が『星凛堂』を退職して、政界に行くなんて予想外だった」
「でも、それは小陽さんを妻に迎えた時からある程度は決まっていた道だと思うよ」
「そうだな・・・」
夏芽は直属の上司の三枝部長に退職届を提出した。
三枝部長から夏芽の退職を訊いた稜真が俺達を社長室に呼んだ。
「夏芽さんも退職するのか・・・」
「言っとくけど、夏芽はおめでたじゃないからな」
「それは残念だ。俺と奈那子の二人目と同級生になるのに」
「寂しくなるな」
柾貴が俺と夏芽にコーヒーを出してくれた。
「年末までにここに居る皆がこの会社を去るんだな・・・」
「えっ!?柾貴も退職するのか?」
「作家と秘書の二足の草鞋を履いて、ずっとやって来たが、さすがにカラダが持たなくなって。作家一本で頑張ろうと思う」
「そうか・・・」
「俺は柾貴を『星凛堂』に引っ張って行きたかったけど。だって、俺の秘書は柾貴しか務まらないと思う」
「俺の親父が稜真の秘書になるし、稜真がしっかりしてなくても親父が秘書なら安泰だ」
「まさか、兄貴が『星凛堂』を退職して、政界に行くなんて予想外だった」
「でも、それは小陽さんを妻に迎えた時からある程度は決まっていた道だと思うよ」
「そうだな・・・」