片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
ACT23♥本家の家元

夏芽side~

「夏芽さん、華道のセンスありますね」


「ええ~っ!?冬也にはセンス0だった言われてますよ。小陽さん」


私は忙しい冬也の代わりに小陽さんを講師に迎え、レッスンを受けた。


「きっと冬也さんはテレて本当のコトを言えないだけですよ」

「そう言う風には見えません。真顔で言ってましたよ」


「自信を持つコトが大切ですよ。貴方は緑川派の家元夫人になられる方です」

好きでなるワケじゃない。冬也と結婚したオプションで付いて来たんだけど。


「お茶にしましょうか」


「はい」


私はリビングのソファに座り、ダニエル達と戯れる。


「どうぞ、夏芽さんのお口合うかどうか分からないけど、今朝、私の焼いたチーズケーキです」


小陽さんは目の前のローテーブルにコーヒーと手作りのチーズケーキを置いた。


「頂きます」


私はコーヒーよりも先に小陽さんの焼いたチーズケーキを一口サイズにフォークで切り分け、口に運んだ。


「美味しい」





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