片恋シンデレラ～愛のない結婚は蜜の味～

「笹沼様は何処におられるかご存知ですか？柊さん」


「直接問い質すつもりですか？冬也様」


「当然だ。夏芽を泣かしたんだ。俺は夏芽と緑川派を守る為に笹沼様と対峙する」


「へぇーあの気の強い夏芽さんが笹沼さんに苛められて泣いたのか・・・」


「そうだ。あの気の強い夏芽が俺に涙を見せたんだ・・・」


最初は偽装結婚だったけど、俺と夏芽は本当のキモチを知り、ホンモノの夫婦となった。

俺と夏芽は共に同じ道を歩む。


「俺は夏芽を守ってやりたい」


「冬也君・・・」



「敦司様が反対しても、俺は笹沼様に会う」


俺はソファを立って窓際に身を寄せて上着のポケットからスマホを取り出して香苗に電話を掛けた。