片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
私はヘルプのホストが付く前に、颯に黙って店を出る。
クリスマスまで後数日、毎年の恒例のクリスマス寒波が押し寄せていた。
闇空に舞う紙吹雪のような粉雪が私の広げた手の平に落ちては消える。
ハッキリと意識があるものの、久しぶりに深酒してしまった。
颯は冬也に似ている。
二人は他人の空似じゃなく、お母さんと奈都也さんの間に出来た冬也の異母弟。
言わば、颯は二人の不貞の証。
お母さんの不倫の事実を知ったあの夜を境に、私自身も颯にお母さんに対しての見る目が変わった。
私も何処かお母さんを笹沼様達のように蔑んでいた。
私は雑踏に紛れ、冬也とのこれからを考える。
全てを捨てるのは簡単なコト。
でも、冬也には家元を引き継いで貰いたい。
花を生ける冬也の姿は輝いている。
クリスマスまで後数日、毎年の恒例のクリスマス寒波が押し寄せていた。
闇空に舞う紙吹雪のような粉雪が私の広げた手の平に落ちては消える。
ハッキリと意識があるものの、久しぶりに深酒してしまった。
颯は冬也に似ている。
二人は他人の空似じゃなく、お母さんと奈都也さんの間に出来た冬也の異母弟。
言わば、颯は二人の不貞の証。
お母さんの不倫の事実を知ったあの夜を境に、私自身も颯にお母さんに対しての見る目が変わった。
私も何処かお母さんを笹沼様達のように蔑んでいた。
私は雑踏に紛れ、冬也とのこれからを考える。
全てを捨てるのは簡単なコト。
でも、冬也には家元を引き継いで貰いたい。
花を生ける冬也の姿は輝いている。