片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「気分はもう悪くないの?悪いんだったら、ゲストルームに案内するよ」


「えっ!?でも・・・」


休憩の話がお泊まりの話に変わっている。


「でも、大変だな。冬也の所」


「うん」

「冬也とは上手いった矢先だろ?」

「うん」

「それでヤケになって歌舞伎町に繰り出していたのかと思った。弟がホストをね・・・」

「実家にまで雑誌記者が押しかけていないかと思って…その確認の為に・・・」


「そうか・・・」


「彰成が家元を継承する時も週刊誌に取沙汰された」


彰成様は先代の家元の愛妾の子供。
それが発端で周囲の猛反対を受けたと訊いた。


「伝統と格式を背負うって・・・彰成の件で大変なコトだと実感した。素行は抜きにして、彰成には家元としての実力がある。今では誰も文句は言わない」


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