片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
ACT29♥交換条件
冬也side~
俺は香苗と二人で会う約束を交わした。
彼女が指定した場所は『ダイヤモンドホテル東京・ベイ』のスイートルームだった。
俺と香苗は幼なじみ。
爺ちゃんが脳梗塞で倒れ、右腕は不自由になり、指導に支障を来した際、俺の師匠として先導に立って指導にあたったのが笹沼様だった。
笹沼様が誰よりも『緑川派』を考えているコトは知っている。
でも、笹沼様の夏芽に対する仕打ちは許せない。
そして、この週刊誌の件も。
「私の言う通り一人で来たの?冬也」
「一人で来た。お前も一人か?」
「ええ」
香苗は俺を部屋に招き入れた。
「突っ立ってないで、座ったら?冬也」
ソファに腰を下ろす香苗が言った。
彼女が指定した場所は『ダイヤモンドホテル東京・ベイ』のスイートルームだった。
俺と香苗は幼なじみ。
爺ちゃんが脳梗塞で倒れ、右腕は不自由になり、指導に支障を来した際、俺の師匠として先導に立って指導にあたったのが笹沼様だった。
笹沼様が誰よりも『緑川派』を考えているコトは知っている。
でも、笹沼様の夏芽に対する仕打ちは許せない。
そして、この週刊誌の件も。
「私の言う通り一人で来たの?冬也」
「一人で来た。お前も一人か?」
「ええ」
香苗は俺を部屋に招き入れた。
「突っ立ってないで、座ったら?冬也」
ソファに腰を下ろす香苗が言った。