片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
冬也は性急に舌を私の口内に割り込ませ、ディープなキスを落として来る。


積極的に冬也の舌を貪って男慣れした雰囲気を見せたいけど、経験のない私は冬也のなすがままにしかならない。


「やっぱりお前…下手だな・・・」

「だって、余りキスはしないから・・・」

下手な烙印を押されながらも虚勢を張り続ける私。


「そう言えば、娼婦って客とHしても、キスはしないらしいな。夏芽お前ももしかしてそれか?」


「えっ!?」

冬也は私を完全に男たらしだと信じ込んでいる。彼から見れば、私は娼婦か・・・。

この間、冬也と執務室で交わしたキスがファーストキスで・・・その先だって未経験なんだから。

処女の私と娼婦を一緒にしないでと冬也に言いたかったけど、否定はしなかった。


私は冬也と結婚したいから・・・



「…結婚したら、キスは日課に入れるからな。結婚生活のルールに向けての俺の要望だ」

「そんなコト言われても・・・」

「夜は自由にさせてやるんだ。キス位いいだろ?どうせ、減るもんじゃないないし。外国じゃ挨拶代わりだぜ」


スキな人と毎日キスしていたら、どうにかなってしまいそう。


「却下」

「じゃHにするか?」

毎日Hなんてして子供がデキたらどうする気?


「分かりました。キスします」

「どうせならどっちもしたいんだけど・・・」

「それは無理無理」

「チッ」と冬也は舌打ちをして残念がった。



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