片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~

冬也side~

俺が生けた紫陽花の花はミーティングルームの窓際にある小さなテーブルに飾った。

ブラインドのルーバーを開けても生憎の雨模様で陽光は入って来ず、照明を点けなきゃ室内は仄暗い。

でも、殺風景なミーティングルームに紫陽花の青色が美しく映えていた。

夏芽は足早に自分のデスクへと行き、今日のプレゼンの準備を始める。夏芽は本番に強いタイプだから、彼女に任せておけば問題ない。


俺は紫陽花の花をやりきれないキモチで見つめ、夏芽のコトを考えた。


青色の紫陽花の花言葉は『忍耐強い愛』


俺が忍耐強く夏芽を思えば、彼女は俺だけを見てくれるのか?



キスをしないでカラダを重ねるだけのオンナかーーーー・・・


次のキスは腰が砕ける位濃厚なキスを落としてやるから覚悟しろ・・・夏芽











< 46 / 359 >

この作品をシェア

pagetop