片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
今日の天気は晴れ時々曇り。
梅雨の合間の貴重な晴れ空だった。
「あれが私の家」
夏芽が自宅を指差した。ブロック塀の向うに見える壁がクリーム色の2階建ての瓦屋根の家屋が夏芽の自宅らしい。。
新築の洋風建築の建物が立ち並ぶ新興住宅地とは正反対の日本家屋が並ぶ古い住宅街の一角に夏芽の自宅はあった。
夏芽は塀に寄り添う形でママチャリを停めて鍵を閉めた。そして、少し錆びつい門扉を開けて俺を中に入れる。
ドアの脇には満開の紫陽花が咲いていた。
「一杯咲いてるでしょ?」
「ああ。これだけ咲いてんだ・・・切り花にして部屋に飾るといい」
「じゃハサミ貸すから、冬也が切って」
「切るぐらいならお安い御用だ」
「ついでに生けてね」
「別にいいけど・・・」
「お母さん、緑川さん来たわよ!!」
ドアを開け、大声で中に居る母親を呼ぶ。
「いらしゃい。夏芽の母親の敦美です」
「初めまして、夏芽さんと同じ会社に勤める同僚の緑川冬也です」
夏芽の母親の敦美さんは夏芽を少しふっくらさせた体型の目鼻立ちのハッキリとした顔の女性。
雰囲気は夏芽とよく似ていた。
梅雨の合間の貴重な晴れ空だった。
「あれが私の家」
夏芽が自宅を指差した。ブロック塀の向うに見える壁がクリーム色の2階建ての瓦屋根の家屋が夏芽の自宅らしい。。
新築の洋風建築の建物が立ち並ぶ新興住宅地とは正反対の日本家屋が並ぶ古い住宅街の一角に夏芽の自宅はあった。
夏芽は塀に寄り添う形でママチャリを停めて鍵を閉めた。そして、少し錆びつい門扉を開けて俺を中に入れる。
ドアの脇には満開の紫陽花が咲いていた。
「一杯咲いてるでしょ?」
「ああ。これだけ咲いてんだ・・・切り花にして部屋に飾るといい」
「じゃハサミ貸すから、冬也が切って」
「切るぐらいならお安い御用だ」
「ついでに生けてね」
「別にいいけど・・・」
「お母さん、緑川さん来たわよ!!」
ドアを開け、大声で中に居る母親を呼ぶ。
「いらしゃい。夏芽の母親の敦美です」
「初めまして、夏芽さんと同じ会社に勤める同僚の緑川冬也です」
夏芽の母親の敦美さんは夏芽を少しふっくらさせた体型の目鼻立ちのハッキリとした顔の女性。
雰囲気は夏芽とよく似ていた。