片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「初めまして、『ハートフル化粧品』の久保川夏芽と申します」
「緑川さんのご結婚相手でしょ?主人からのメール読みました」
「夜分遅くに突然の訪問で申し訳ありません」
「構わなくてよ。どうぞお入り下さい」
副社長は先にダニエルを引き連れて部屋の中に入って行った。
二人と犬3匹の部屋にしては広すぎる空間。
二人の住むマンションは湾に面した場所にあり、東京湾が眼下にあり、遠くには眩い光に満ちた夜の街が見えた。
食卓には副社長の夕食が綺麗にラップにされ用意されていた。
「夕食は要りませんよね」
「要らない。それよりも、小陽、久保川さんをゲストルームに案内してやれ」
「あ、はい」
1ヵ月も部屋に戻っていなかった副社長。
でも、小陽さんに謝罪の言葉もなく何食わぬ顔で彼女に命令する。小陽さんも副社長を責めようとせず、言われるままに私をゲストルームに案内した。
「シャワールームは奥にありますから自由にお使い下さい。バスタオル類は後で持ってきます。パジャマは私ので良ければ、お貸ししますけど、どうしますか?」
小陽さんは嫌な顔一つせず、突然来た訪問者の私を気遣った。
「小陽さんは怒っていないんですか?副社長が、この部屋に帰って来たのは1ヵ月振りでしょ?」
「仕事が忙しかったから、帰れなかっただけの話です。だから、怒る必要もないでしょ?」
「緑川さんのご結婚相手でしょ?主人からのメール読みました」
「夜分遅くに突然の訪問で申し訳ありません」
「構わなくてよ。どうぞお入り下さい」
副社長は先にダニエルを引き連れて部屋の中に入って行った。
二人と犬3匹の部屋にしては広すぎる空間。
二人の住むマンションは湾に面した場所にあり、東京湾が眼下にあり、遠くには眩い光に満ちた夜の街が見えた。
食卓には副社長の夕食が綺麗にラップにされ用意されていた。
「夕食は要りませんよね」
「要らない。それよりも、小陽、久保川さんをゲストルームに案内してやれ」
「あ、はい」
1ヵ月も部屋に戻っていなかった副社長。
でも、小陽さんに謝罪の言葉もなく何食わぬ顔で彼女に命令する。小陽さんも副社長を責めようとせず、言われるままに私をゲストルームに案内した。
「シャワールームは奥にありますから自由にお使い下さい。バスタオル類は後で持ってきます。パジャマは私ので良ければ、お貸ししますけど、どうしますか?」
小陽さんは嫌な顔一つせず、突然来た訪問者の私を気遣った。
「小陽さんは怒っていないんですか?副社長が、この部屋に帰って来たのは1ヵ月振りでしょ?」
「仕事が忙しかったから、帰れなかっただけの話です。だから、怒る必要もないでしょ?」