片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「5年なら、まだ可能性はあるでしょ?」
「大体、1年経って自然にデキないのであれば、どちらかに不妊の原因があるんだよ」
「副社長は調べたんですか?」
「1年半経った時に調べた。原因は俺にあると医師がハッキリ言った」
副社長はやけくそに吐き捨てて枝豆を口にした。
「俺はその時、人生初めての挫折感を味わった。俺は親父の期待に応えようと勉学に励み、オックスフォード大学を卒業した。そして、後を継ごうと『星凛堂』に入社し、副社長の椅子にまで上り詰め、元総理の令嬢・小陽と結婚した。次は子供だと意気込んでいたが・・・」
副社長の表情からその悔しさが汲み取れる。
ここで励ましの言葉を掛けても、余計に副社長を追い詰めると感じ、黙って訊いた。
「まぁ、結婚したからには当然、誰でも次は孫と思うよな・・・お義父さんは何も言わないけど、その無言のプレッシャーが婿の俺にすれば辛い」
「・・・」
「やっぱり、伊集院家は凄い。ウチとは格が違うと言うか・・・自分の家よりも上の家の嫁を貰ったコトに後悔してる」
「離婚するんですか?」
「離婚なんて出来るかよ。離婚なんかして見ろ。俺、この国に住めなくなる」
自分に不妊の原因があると知ったら、男としてと自分は欠陥品なんだとショックを受けると思う。
副社長は超エリートでプライドも高いと思う。彼の挫折感は計り知れない。
「大体、1年経って自然にデキないのであれば、どちらかに不妊の原因があるんだよ」
「副社長は調べたんですか?」
「1年半経った時に調べた。原因は俺にあると医師がハッキリ言った」
副社長はやけくそに吐き捨てて枝豆を口にした。
「俺はその時、人生初めての挫折感を味わった。俺は親父の期待に応えようと勉学に励み、オックスフォード大学を卒業した。そして、後を継ごうと『星凛堂』に入社し、副社長の椅子にまで上り詰め、元総理の令嬢・小陽と結婚した。次は子供だと意気込んでいたが・・・」
副社長の表情からその悔しさが汲み取れる。
ここで励ましの言葉を掛けても、余計に副社長を追い詰めると感じ、黙って訊いた。
「まぁ、結婚したからには当然、誰でも次は孫と思うよな・・・お義父さんは何も言わないけど、その無言のプレッシャーが婿の俺にすれば辛い」
「・・・」
「やっぱり、伊集院家は凄い。ウチとは格が違うと言うか・・・自分の家よりも上の家の嫁を貰ったコトに後悔してる」
「離婚するんですか?」
「離婚なんて出来るかよ。離婚なんかして見ろ。俺、この国に住めなくなる」
自分に不妊の原因があると知ったら、男としてと自分は欠陥品なんだとショックを受けると思う。
副社長は超エリートでプライドも高いと思う。彼の挫折感は計り知れない。