片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
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緊張して口数の少なかった夏芽だったが、帰る頃には陽那様と沢山お喋りをして、いつもの明るい彼女になっていた。


「あの方がかってファーストレディだったんですね」

「そうだよ。陽那様は凄くいい人だよ」


「私もそう思います」


俺のせいで話が大きくなってしまい、今更引き返せない所まで来ている。


「冬也と結婚しなければ、決して出会わない相手だよね。伊集院元総理夫妻って」

「そうだな。俺でも雲の上の人だ」


副社長も超エリートだけど、敦司様は副社長の上を行く人。

副社長でも敵わないんだから、俺なんてもっとダメダメだ。


「俺の花嫁役は夏芽にしかできねぇからな」


「他の子の方がいいと思うけど」


「俺は夏芽でなきゃダメだ」


「もしかして、冬也って私に惚れてる?」


「はぁ?そんなワケない」

「冗談よ冗談」

「お前の方こそ俺に惚れてんだろ?」


「誰が・・・」










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