君の好き 私の好き 僕の好き。
「えっーと。春陽はどこだ……。」
「あ。」
秋菜が見つけるよりもはやく春陽が目に入った。
友達の机のところでなにかやってる……。
「春陽、いんじゃん!さぁ、好き放題見ていいんだよ。」
そんなことを言いながら、秋菜は私を見て、ニヤニヤする。
「ニヤニヤしないでよっ。バレたらどーすんの!?」
「ばれてもいーじゃん!?両想いなれるチャンスだよ♡」
「えー。そーなの……??でも、私にはないけどさー。」
「何言ってんの?ちゃんと自分と向き合ってる?恋夏って、モテるタイプの女子だよ!?今まで告白とかされないのが不思議くらいに。」
秋菜まで……。本当にないんだって。可愛かったらもっと自信もてるもん。
「ほんとにない!」
わたしは、強く否定した。
そのとき、 あっ……笑った……
春陽が友達と話してて、笑った。
そんなこと、当たり前だけど、なんか自分も嬉しい。
「えがおだねっ。可愛い系ってとこ?てかさー、あれ、恋夏と同じくらいの身長じゃない!?」
「いーの。それで。私はあの、春陽が好きなんだから。」
私は、そういうと、秋菜に笑って見せた。
「なんか、恋夏変わったね!恋するようになったから!?」
そういって、私の顔をのぞき込む秋菜の顔が可笑しかったので、私は声を出して笑ってしまった。
毎日、こんなに楽しい気持ちで中学過ごせるのかな??
楽しみで仕方が無い。
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