人の分だけ恋がある。みんなが恋してる

 
「変じゃない。変じゃないよ?
 むしろ嬉しいっていうか……。」


「そっか。」

 
私は、恥ずかしくなって
教科書に目を落とした。


でも、公式なんて、
そんなこと考えられなくて。


「夏海。」


春くんが私を呼ぶ声がした。
だから、振り向いてみると…





私の唇に柔らかい物が触れた。




数学の公式は、

とっても甘い味がした。


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