〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。
「泊まっていくだろ?」
こんな日に帰るなんて言わないよな。
「はい。…勿論です」
う、なんだかこうジワジワ嬉しくなってきた。
はぁ、変なもんだ。期間の空いたプロポーズの返事って。
気持ちの振り幅が…今がピークなんだな。
「京、ご飯どうする?出掛けるか?あー、予約するような店、今からじゃ無理かな。週末だし」
「課長さえ良ければ、私はこだわりません。
どうしてもどこかに連れて行ってくれるなら、日を改めてでいいですよ?
今日にこだわらなくても平気です。
連れて行ってくれるなら、いつかの和食屋さんがいいです」
「お、じゃあ、明日にでも行くか」
「フフフ。明日で無くてもいいですよ。落ち着いてからで。
あの、課長?…取り敢えず、落ち着いてください。課長?」
あ゙ー、急に忙しくなって来たぞ。
指輪だ、指輪も買いに行かないと、あ゙ー、籍だけ入れようって言っても記念に写真は撮りたいな。
京のドレス姿見たいし、…綺麗だろうなあ。
「課長?」
「ん?あんな事やこんな事。京の事で頭が一杯だ」
本当に嬉しくなる事を言ってくれる。
「今夜は私が何か作りますよ?少しでも長く課長と居たいから。材料は有り合わせですから、特別な料理にはならないけどいいですよね?」