〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。
「だって京達、見てるともどかしいから。
課長も課長よ。決定打、打てばいいのに。
中々言わないし」
「麻美...そのことは」
「あ、私の事は、まっ、たく、気にしないで。
例え、誰かと結婚しても、課長の事、好きで見るのは止めないから。
目の保養よ。元々その程度、そんな対象よ?
だから、何も気にすることなんか無いからね?
これは負け惜しみじゃないから。
癒しの虚像よ虚像。だって、あんないい男子、中々居ないじゃない。
ごめん。だから、京にも気は使わず騒ぎ続けるから。
それは謝っておく」
「麻美...」
「もう、いい雰囲気なんだから、互いに何も言わないなんておかしくない?
ご飯行くだけじゃ無いでしょ?
男女の関係だってあるんでしょ?」
「ちょっと、麻美、止めて。そんなに興奮しないで」
徐々にヒートアップして来ると声が大きくなって来た。
「これが興奮せずにいられますか。
お互いに腫れ物に触るような付き合い方は、もう終わらせてもいいでしょって事。
心は認めて求め合ってるんだもん。
大事な言葉もいい加減言わなくちゃ。
京だってそうよ。
もう、気持ちの所在は自分では解ってるんでしょ?
言わないのは、気付いて認めるのが怖いから。
目を背けているのよ。
それとも、吉澤陽人、まだ引きずってる?」