〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。
玉ねぎは…みじん切りはさすがに目が痛いかも知れないから…。
後の事は私がしよう。
ボールに玉ねぎや調味料、繋ぎのミルクに浸したパンを入れておいた。
「陽人、どう?
出来たらこの中に入れて、混ぜてこねて丸く纏めておいてね」
「おう、了解。ちょっと、どけ」
あ、もう。手が塞がってるもんだから、ボディアタックされた。
あ…整えてない、洗って乾かしたままの髪型もなんだかいい。
「ん?どうした?」
「へ?あ、ううん、なんでもない」
「フッ、変なやつ」
危ない、うっかり見惚れるところだった。
私は肉じゃがの味見を、…うん、いいかな。
火も通ってるし大丈夫ね。
鍋をよけてフライパンを火にかけた。
丸めた種をパンパン手の中でキャッチしながら空気を抜いていると、陽人も、俺もやってみたいと 同じようにし始めた。
「いい?焼くよ?」
まさかこんなにして、一緒に作るとは思わなかった。
あーっ、大変。
「陽人、大変。ご飯炊かなきゃ」
「は?ハハハッ。やっぱ京だな。いいよ、ご飯は俺がするよ」
「ごめん。あ、早炊きだからね」
「解ってるよ」
「今日は…取り消して通常モードにするとか、絶対無しだからね」
「解ってるよ。いくらなんでも、今更、がっつかないから。するならとっくにシてるし。
…なんだ、わざわざ言うなんて、シて欲しいのか?」
「ち、が、い、ま、す」
「まあ、それは後でな。よし、セット終了、と」
なんか聞こえたけど無視無視。