〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。
ある程度ご飯は食べた。
まあ、良かったよ。
京は風呂に入っている。
あいつ、また、泣いたりしてないかな。
「京?」
ドキッ。
「あ、はい?」
「大丈夫か?シャンプーとかボディソープとか間違えて無いか?」
急にドアに影が映ってびっくりした。
「だ、大丈夫です。ちゃんと見ました」
「そうか。あのさー、歯磨きしたかったら新しい歯ブラシが外の棚にあるはずだから、使っていいぞ?」
「はい、有難うございます。後で使います」
「…」
「…」
「出たら、アイスあるぞ?」
「あ、はい」
「抹茶とチョコクッキーバニラとキャラメルヘーゼルナッツ入りとストロベリーチーズ、どれがいい?」
「えー、…どれも。どれも好きです」
「なにぃ?京が全部食べるのか?」
「…半分こです。課長と半分こにしてください。だって、みんな好きなのばっかりなんです」
「…解った。逆上せて無いか?大丈夫か?」
「大丈夫です」
課長…。ずっと話しかけて…。
メソメソ泣いてるんじゃないかって、心配してくれたのよね。
倒れた事もあるし、とにかく心配してくれたんだ。
「…迷惑かけてごめんなさい」
「ん?何だ?」
「…なんでも無いです」
「着替え置いとくから」
「はい。有難うございます」
「パンツ渇いてるぞ」
「えー!み、見ないでください。えーっ?!」
「ナハハッ。見てないから。もう乾燥機止まってるから、終わってるって事だ。
じゃあ、俺出るから、安心してあがっていいぞ」
「もう…課長」
気を配ってくれてるのよね。軽くしようと。わざと触れないように話してくれているのよね。
これ以上、心配させて迷惑をかけてはいけない。