〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。
何を話す訳でも無かった。
アイスを食べ簡単に片付けて、今はベッドの中に居る。
これは必然なのか。
京が眠そうにしていたのもあったが。
「寝るか」
そう言ったのは俺だが…。
改めると妙な緊張が走った。
誘ってる事になるのか?
いやいや、寝ることだけを純粋に誘っているんだ。だけど。
ベッドに入るんだ…。
意識の無い京だったから、運んで寝かせられたが、普通の男と女がベッドに入ってるってのは…。
なんともなぁ。
寝るならと、京はまたトレーナーに着替えた。…。
あ…。
スースーと寝息が聞こえる。
はぁ…。フ。
まあ、風呂にあれだけ浸かってたら、体はあったまって眠気も襲って来るだろうけど。
…問題はあっても、それはそれ、これはこれという事かな…。
そのくらいの気持ちになれるならいいのだろうが…。
それとは違うだろうな。
疲れたからだろう。精神が疲れた。心と身体は連動しているモノだろう。
寝たらいい。眠れるなら寝た方がいい…。
午後には部屋に帰って来た。
送ると言う課長の言葉を丁重にお断りした。
それでも中々引き下がってくれなかった。
心配してくれてると思った。
甘えるときりが無いと思った。…頼りたくなってしまっては課長を困らせるばかりだ。
服を着替え陽人の部屋の鍵を握った。
返しに行こうか、それとも言われた通り送った方がいいのか。
財布を手に部屋を出た。