万華鏡
気づいたら声をかけていた。
「あっ?て、超美人じゃん!」
「この女よりも全然!!」
そりゃ、酷い言い草じゃんよ~。
「なにしてんのー?」
「姉ちゃん、俺らと遊ぼうぜー」
「かわいいし!俺一番!!」
ちらりと女に目を向けるとガタガタと震えている。
それにしても、かわいいじゃん。
なんかー、守ってあげたくなるよーなかんじぃ?
あたしは、この世で一番大嫌いだけどねー。
「早く逃げなよー」
あたしの声で、戻ったのか走って逃げていった。
「ほらほら、おにーさんたち。早く遊びましょ」
「へへっ。やる気十分ってか」
「当たり前だよー。今日は少しイライラするかんねー」
ガンっと言い終わると同時に目の前の男に蹴りを入れる。