万華鏡
「それでも、いい」
んー、強気だねぇ。
こんなとこに、あの人も…。
沈黙が続く中
「京華ちゃん、ご登場!!」
バンッと屋上を強く開けて入ってきた京華。
京華がいる中でこの話は無理だ。
「京ちゃーん!やっぽー」
「あれぇ?なんか大事なお話っぽいー?」
探るような瞳。
京華の洞察力は人一倍長けてる。
「なんもないよねぇ?ただの、お茶会ー」
あたしに合わせろと目で訴える。
「本当なのかなー?」
尚、疑う京華とここに居るのは危険だ。
「京ちゃーん!駅前のケーキ屋さんに行く約束してたよねー」
「そーだよ!早く行こうよー!」
この調子だ。
「んじゃ、阿修羅のみなさん、お姫様ー。今日は楽しかったよぉ」
バイバイっと言って京華の手を引き屋上から出る。