万華鏡
「それに、あいつの裏は底知れねぇよ」
和の言うことは合っている。
「だけど、あいつは俺のもんにしたい」
初めてあいつのことを口にした。
「若がお望みならば」
和はにこた応えてくれる。
「一応、探ってみるわ。あの、京華との繋がりも」
京華、花籠会の情報屋。
桜が仕掛けてきたんだろう。
桜は俺が遊んでたやつの一人で、唯一長続きしたやつだ。
表の顔は仏、裏は悪魔のような女だ。
ねおんの姉であるあいつの執念は根深く深い。
厄介事が多い。