あやめも知らず


「うまいな。」


基本的に王子様とかって毒見が必要だよね。
それでも、シンさんが作ったものをそのまま食べようとするのって、かなりの信用関係。


「王子とシンさんは、仲良しなんですね。」


王子が少しむせて、シンさんがニコリと笑った。


「昔っからレイは、僕の作るお菓子が大好きでね.....。」とシンさんが言いかけると、王子が照れたように「やめろよ」と言った。


「でもまあ、シンは幼馴染みたいなものだ。」


見た感じ、幼馴染というより兄弟だ。
王子が弟で、シンさんが兄みたいな。





< 57 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop