あやめも知らず
「そういえばこのリングワゴンって、私の世界にある、私の大好きな果実ととっても似ているんです。」
「そうなの?
レイ。これらの材料全て昨日、アヤメに買ってきてもらったんだ。」
やっぱり。
昨日私がおつかいで頼まれたものが使われている。
「ふうん。街に降りたのか。」
「シンさん、ありがとうございました。学校に寄ってみなよって言ってくれて。」
「で、どうだった?」
「元の世界でも学校に通っていたんですけど、やっぱりいいなって思いました。」
すると、シンさんは笑顔を見せた。