『美味しい』は『可愛い』より正義な件について
そこで健吾がインターホンを鳴らして入ってきた。

「ただいま」

「おかえりなさい。ごめん、今日はちょっとご飯遅くなるかも。」

私は作業の手を止めず健吾に告げる。

すると健吾がキッチンにやって来た。

「……コロッケか…。俺も手伝う。」

「え?いいの?」

「ああ、課題は後でやればいいし。」

健吾が腕まくりをして隣に立つ。

そこには衣をつけ終えていないコロッケがまだ沢山並んでいる。

…手伝ってもらっちゃおうかな。

「じゃあ、健吾は小麦粉つけてくれる?卵とパン粉は私やるから。」

「ああ」
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