いつも隣に君がいた
......じゃあ、誰?
赤ちゃんの頃だから、もちろん記憶なんて一切ない。
だけど、知っているような気がする。
どうしてかわからないけど、『懐かしい』って感じる。
私はこの子が写っている他の写真を探してみた。
けれど、私でも弟でもない他の子が写っている写真は赤ちゃんの頃の写真しかなかった。
赤ちゃんの頃の写真ばかりでは思い出したくても思い出せるはずがない。
私はその写真の貼ってあるページを開いたまま、階段を駆け下りた。